「私と精社啓」
プロセス評価がイノベーションを上げる。

山口 博之

はじめに...
精社啓の10年...と、山口なりに書いてみないか?との話があり、近頃参加していない「負い目」を晴らす意味で少しでも役に立つならば...と書いてみます。

「アバウトでテキトーな思いの人」を自認していますので、「そんな事ないぞ」と思う人が居るかと思いますが、それが山口の特徴だとお許しください。

始まった頃...
付属池田小事件に象徴される「精神障害者像の悪化」と偏見を防ぐ思いを込めて、「現実の精神障害者と家族や福祉職・病院職・マスコミ等々の『現実の精神障害者』を知ってもらうべく一般市民に語りかける必要性を感じて」始まって来たと思っています。

その頃の雰囲気は「未だハッキリしないでも何かを生み出し・作り上げる熱意や夢の語らいの場」としてのサロンの様なものを思い出しています。

着実な企画・人集め・手続き的な事の実務は現代表の諏訪氏・坪田氏による事が強いものがあり感謝していますが、多くの語らいの中で触発される事が多く、「あの時の話し合いの記録」が残されていれば...充分な啓発になるではあろう...と思う事が多かったです。

5~6年ほどした頃...
自立支援法がおぼろげながら成立し、具体的なものが見えだした頃、各職場では生き残りをかけた思いが強く打ち出されると共に現場としての職場が無くなる状態に不安を覚え語り合う中でも涙ながらに話し「私はどうすれば良いかわからない」というメンバーも居ました。

その時、仲間たるメンバーの一人として、「私は何も出来ないが、貴方の人柄や熱い思いにエールを送ります。『あなた方の流す涙や思いは未来へのプレゼントだ』と思います」と話した所、その人は「ありがとうございます」と応えてくれたときは嬉しかった思いがありました。~~現在もこの熱い思いのメンバーでありがたく思っています~~。

最近私は何もしていませんが、10年という長い目で考える時、延べ人数で当事者も参加機会が増えた事、大精連での事業紹介にも他団体との連携という事で精社啓がのせられた事等10年間で成し得た事を評価しつつ、毎年の企画が新しい市民層に訴え、反応がある事を喜べる事等を続けてください。

「ところで山口は何をしたの?」と問われると言葉には詰まりますが、「イノベーション」とは、大天才の参加や発明に基づくものでは無く、「小さな工夫の積み重ねの上にある」事を大切にしながら、『10年の経験を積み上げた私たち』に私も加わっている事を、「私として誇りにしています。」

私達は、市井の市民が知恵を出し合って社会に働きかけている事が大事だと思っています。

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